トワイライト ささらさや

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加納朋子原作の「ささら さや」を新垣結衣主演で映画化した心暖まるファンタジー。新垣結衣は母親役初挑戦。共演は大泉洋。死後、周囲の人間に憑依して主人公のさやを助ける夫のユウタロウ役。監督は「神様のカルテ」の深作栄洋。

あらすじ

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突然夫のユウタロウを交通事故で亡くしたさや。3ヶ月前に生まれたばかりの一人息子ユウスケを抱え、葬儀の席にいた。だが、その場にはユウタロウの魂もさまよっていた。

さやとユウタロウの出会いは寄席だった。唯一の血縁である叔母を亡くしたばかりのさやがたまたま観に行った落語の高座がユウタロウの演目だった。会場が静まり返るユウタロウの落語に、ただ一人笑っていたのがさやだった。寄せが終わった後、帰ろうとするさやを引き止め、なぜ笑っていたのかと尋ねるユウタロウ。「一生懸命だったから…」とさや。同じく身寄りのなかったユウタロウとの交際がこの時から始まった。

2人は順調に交際を重ね、結婚して子供を授かる。ユウタロウ真打になり、そして出産。これから3人で幸せな家庭を築いて行こうという時に、さやと息子を残してユウタロウは交通事故で死んでしまう。

だが、ユウタロウは残した2人が気がかりで成仏出来ずこの世をさまよい、自分の葬式を眺めていた。もちろん誰に気がつかれることもなく。

そんな葬儀に一人の男性が現れる。動かなくなった息子の亡骸に対して「馬鹿もん!」と言い放った男性は落ユウタロウの父親だった。ユウタロウは身寄りがないとさやに伝えていたが、実は家庭を顧みない父親に愛想をつかし、母親の死をきっかけに家出していたのだった。

若くして未亡人となったさやに義父は孫を引き取ると持ちかけらる。だが、突然のことに言葉も出ず動揺するさや。その時、不思議な出来事が起きるのだった。

感想

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ユウタロウが死んでから成仏するまでの時間をトワイライトという日没後のわずかな時間に例えたお伽話です。予告を見た限りでは、思いがけず産後3ヶ月でシングルマザーになってしまった女性の成長を描く物語だと思ってました。序盤も「狼子供の雨と雪」を彷彿とさせる展開でしたし、夫婦の別れのシーンで映画館の各所からすすり泣く音が聞こえました。でも、この映画は夫婦の絆だけでなく親子の絆も描いた作品です。

霊となってしまったユウタロウが1人につき、1度だけ他人に憑依出来る能力に制限を設けたことが物語を動かしていきます。大泉洋演じるユウタロウが憑依した事が分かりやすいように、口調が特徴的な落語家という職業のお陰で、子役に憑依しても分かりやすくなってました。これは映画に際しての改変ポイントのようです。

原作は未読ですが、映画の脚本とは子供の将来を巡る辺りの話が違うようですね。父親との確執の部分も映画で足されたものでしょうか?より感動を生みやすい脚本に改良された印象です。

お夏、久代、珠子の幼なじみの三婆が『マレフィセント』の3人の妖精を思い出しました。

レビュー

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心温まる映画でした。カップルでも親子で観に行っても安心して観られる映画です。

死んだ夫が残した妻と息子を助けるために人に憑依して現世に現れる。似たような話で、有名なところだと、『ゴースト/ニューヨークの幻』や「雨と夢のあとに」などがあります。

「ささらさや」の続編で同じくささらの町を舞台にした「てるてるあした」はドラマ化されていて29歳となったさやを木村多江が好演してます。映画とは大きく設定など異なるため、別の物語として観られる方におすすめです。

★★★☆(3.5)

『トワイライト ささらさや』公式サイト