ゴーンガール

アメリカの女性作家ギリアン・フリンのベストセラー小説を『セブン』『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャー監督が映画化。失踪した妻を捜索する中で、理想的に見えた夫婦の結婚生活に秘められた謎が明らかになっていくサスペンス。ベン・アフレック、ロザムンド・パイク主演。

あらすじ

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ニックとエイミーはミズリー州に住む誰もが羨む理想的な夫婦だったが、結婚5周年を迎えたその日、突然妻のエイミーが失踪してしまう。自宅のリビングは荒らされ、キッチンからは大量の血痕が発見される。警察は現場検証と取り調べの中で緊張感がなく、アリバイや証言にも不確かな点の多い、夫のニックへの疑いを持ち始める。

ニックはボニー刑事に促され、妻の失踪についてニューヨークの義両親に電話していると、養護施設を抜けだした父親が警察に保護されていた事を知る。父親を施設に送り届けると、同じ街に住む双子の妹マーゴの家に身を寄せるのだった。

翌日ニックは取り調べで、ボニー刑事にエイミーが残した「ヒント1」と書かれた謎の手紙について聞かれる。エイミーは毎年結婚記念日にニックに宝探しのなぞなぞを仕掛けていたと証言するニック。ボニー刑事はエイミーの失踪当日の足どりを探るためになぞなぞの答え探しから始めるのだった。

感想

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妻の失踪事件の犯人や探したり謎を解くミステリーではなく、次々と明らかになる仮面夫婦の秘密に潜むサスペンスです。旦那が怪しいと思わせておいて、加熱する偏向報道の果てに、意外な人物が犯人とかな、『白雪姫殺人事件的』なミステリーではありません。物語が三転位しますが、とても分かりやすいです。想像してたのの斜め上で、いい意味で裏切られました。

序盤は失踪した妻を探す夫と、事件捜査する刑事を中心に少しずつ事件を追います。その中で妻が日記を書く形での回想をモノローグでカットインして、2人の出会いから事件当日までの仮面夫婦の裏側を見せていきます。中盤からは犯行の裏側がどんどん明らかになります。

そこからは日本のドラマで描かれる女のドロドロを遥かに超える女性の凄さが怖いくらいです。とにかく、妹以外の登場する女性全員が夫の敵となる、男性は震え上がる映画でした。双子の妹だけが頼りです。

男の愚かさと女の強(したた)かさをこれでもかと魅せつけられます。

ベン・アフレックが事件に翻弄される夫役で上手い。最後に二つの意味で「血」の強さを思い知る夫を演じます。夫の心情を図ると、結末が重くのしかかって来て、気持ちが晴れません。失踪した妻に当てたメッセージはイメージ戦略で優位に立ったかに思えたが、この行動が夫の人生が大きく裏目に出ることになってしまいます。

ニックとの出逢いからエイミーが「理想の女性」を演じなければならなかった不幸をもう少し分かりやすく描くと、印象の違った映画になったかもしれませんが、監督はエイミーの悲劇ではなくニックの悲劇を描いたのでしょう。

地元警察はともかく、FBIがとにかく無能です。

レビュー

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エンドロールが始まって思ったのは「世界仰天ニュースだろ、これ。」でした。個人的な好みとしては、事件の真相解明は勿体つけて、事件の終結後に夫か真相に迫って、観客も戦慄するってオチだったら、★が一つ増えたかもしれません。

カップルで見に行くような映画ではないので、注意してください。一人で観に行くことをお勧めします。

★★★☆(3.5)
『ゴーンガール』公式サイト

監督デヴィッド・フィンチャー
出演ベン・アフレック
ロザムンド・パイク
上映時間148分
エンドロールおまけ映像なし